Silver Wings Diary

詩や詞、音楽、写真や日記、日々の想いから能書き等々…

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Middle of the shadow ~亡き友へ捧ぐ~

~ 俺の友、大門 博生に捧ぐ ~

       Silver Wings

 俺が学生の頃・・・訳あって(?)人より長く学生生活を送っていたのだが・・・一足先に岐阜で就職をはたした親友が、長期休暇を利用して鳥取にやって来た事があった。 

俺:「どない?仕事は・・・?」
友:「結構大変・・・。かなりキツイ。」

 奴はそれ以上、仕事について何も語ることはなかった。俺も特に気にとめることもなく、懐かしい思い出話とサーフィン話に花を咲かせた。唯一俺が気になったのは、奴が腹の底から笑わなくなったこと。もともと、それ程大胆に笑う奴ではなかったが、明らかに表情に陰りが見えた。社会とは、それ程までに厳しいところなのか・・・?そんな不安にも似た疑問が頭の隅を過ぎった。結局、仕事の話・・・将来に向けた建設的な話もなく、また俺もあえて聞くこともしないまま奴は岐阜へと帰っていった。

 俺は一人で考えていた。社会人になるということはどういう事なのか。昔の奴と何が変わったのか。何が足りないのか。学生の俺が考えるにはあまりにも難しい事だった。学生の頃の奴はもっと笑っていたし、くだらない話もしたし、何よりも無邪気だった。心から笑うとき、人は無邪気になる。

「俺は社会人になっても、無邪気でいたい。今の自分を忘れたくない。あいつにも、あの頃の無邪気さを思い出してほしい。」

 そんな思いで、この頃ひとつの曲が生まれた。

「Middle of the shadow」

 まだ社会を知らない当時の俺が作ったものだ。所詮はガキのたわ言だ。だが、あながち的外れでもないという事に、社会に出てから気付く事となる。

 結局、奴が再び鳥取を訪れることはなく、俺も学生最後の年を忙しく過ごしていた。奴が会社を辞めたという情報が大学を通して俺の耳に届いたのは、それから半年ほどしてからの事だ。そして俺が社会人となった1年目の秋、奴は交通事故でこの世を去った。退職してから、さらに半年ほどしてからのことだ。場所は鳥取。深夜に車で分離帯に突っ込み、車は大破、それでもしばらくは生きていたようだとも聞いた。だが、車はおろか人さえほとんど通らない道で長い間放置されたのだろう。救急隊が駆けつけた時には、すでに息をひきとっていたそうだ。
 奴はこの事故の少し前、学生の頃に好きだった女の子を電話で呼び出し会っていた。鳥取の娘だ。ひょっとすると、まだずっと好きだったのかもしれない。付き合ってはいなかった。奴の片思いだ。会っていたのは、ほんの短い時間だったと聞く。その娘に別れを告げ、さらに西へと向かう途中で事故に遭った。まるで自らに終止符を打ったかのような突然の死。奴とその他の仲間たち・・いつも一緒だった我々五人衆が学生の頃交わした「ある約束」は果たされないまま終わった。事故のことを聞きすぐさま仲間達と奴の実家に行ったが、すでに葬式は終わり、仏壇の遺骨に手を合わせることしか出来なかった。誰一人、葬式で奴を見送ってはやれなかったのだ。就職後一年とたたない内に退職し、そして事故によってその命を落としてしまった友。人は奴を落ちこぼれだ、敗者だと言うかもしれない。少なくとも奴が在籍していた会社の人間はそう思っているかもしれない。俺がこの一連の流れを何も知らず客観的に見るならば、ひょっとすると同じ判断をするのかもしれない。だが奴は確かに俺と同じ大学で、同じ時間を過ごした。タバコが好きで、ブラックコーヒーが好きで、黒人音楽が好きで、単気筒バイクが好きで、サーフィンに燃えていた。そんな男だ。そしてそれを入学当初から卒業に至るまで、どれひとつ欠くことなく、そしてどれひとつ変えることなく生きていた。奴は自分というものを持っていた。今も思い出すのは、タバコの煙で靄がかかったようになった部屋・・・朝日の差し込む四畳半の明るい下宿部屋で、コーヒーを飲みながらブルースを聴く奴の姿だ。そして、「ウィース・・」という控えめな挨拶・・・。俺は・・そして仲間達も・・奴を落ちこぼれだとは思っていない。敗者だとも思っていない。奴は自分の道を切り開こうとしていたに違いない。だからこそ鳥取へ・・・、学生の頃の自分を取り戻すために鳥取へ行ったのだと思っている。今となっては、奴が懐かしの地で自分を取り戻すことが出来たのかどうか・・・知る術はない。そしてそれ以前に、鳥取に向かった奴の真意すらも分からないままだ。だが少なくとも、奴はあの思い出の地で、仲間達と過ごしたあの素晴らしい日々を、きっと懐かしく思い出していたに違いない。それだけは確信している。俺は、この先も奴を忘れない。

 最後に、この男こそが俺にモータウンサウンドを教えてくれた(関連記事)[携帯用]張本人なのだということを付け加えておきたい。

       鳥取の海

 「Middle of the shadow」
この曲は俺にとって、最後に見た奴の元気な姿を思い出す唯一の手がかりとなった。


Middle of the shadow

灰色の街 閉じこめられて
ざわめきの中 溶かされてゆく

幾何学的な 視界の中で
同じ顔してる 疲れた人たち

ほら 振り向けば夕焼け雲
ずっとこの空を忘れたくないよ

忘れ去った気持 取り戻すのさ
無邪気なheartよ もう一度
In a middle of the shadow


ふちどられた日々 あやつりの中
時計の針に 縛られてゆく

くつろげる場所も 壁に囲まれ
街のネオンだけが 人目を集める

ほら 振り向けば夕焼け雲
誰も気付かない 足早に過ぎる

忘れ去った気持 取り戻すのさ
無邪気なheartよ もう一度
In a middle of the shadow


ビルの谷間から夕焼け雲
胸の叫びがこだましているよ

忘れ去った気持 取り戻すのさ
無邪気なheartよ もう一度
In a middle of the shadow

In a middle of the shadow
無邪気なheartよ もう一度…

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  1. 2006/05/18(木)|
  2. 歌詞・歌・弾語り
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:5
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コメント

分かります。。。

学生と社会人ってやっぱ違う。。。

学生の頃は友達から、“あんたっていつも笑ってるよな~!悩みなさそうでイイナ~”っとよく言われてました。
・・・って悩みはそれなりにありましたよ!!!(o^^;o)念のため!!!

社会人になると、毎日残業、残業の日々・・・
家を朝の6時前に出て、帰りはいつも夜中の12時。
いつしか、うまく笑えなくなってました。。。

Middle of the shadow・・・心に沁みます。。。
特に、、、

ふちどられた日々 あやつりの中
時計の針に 縛られてゆく

このフレーズすごく心に沁みます。

今は思いっきり笑えます!(●^o^●)v
まっ、その分貧乏ですけど・・・(;^_^A 
  1. 2006/05/19(金) 11:14:53 |
  2. URL |
  3. kiki #/cJQ1HH.
  4. [ 編集]

コメントありがとうございます。
kikiさんも大変な日々を送ってたんですね。

忙しすぎて心にゆとりが持てないと心から笑うことなんて出来ないですよね。人にも優しく出来ない。

無邪気になって、心から笑う・・。

そしたら、初めて

「笑う門には福来たる」

なのかもしれないですね^^

kikiさんは、ブログでいつも笑ってて・・
だからコメントしてるとついつい元気になってしまう。

元気をもらっています。
  1. 2006/05/19(金) 15:43:16 |
  2. URL |
  3. Jun@Silver Wings #-
  4. [ 編集]

すごく嬉しいです!ヽ( * ´  ∇  ` * )ノ ワーイ

でも私はJunさんのブログやコメントからいっぱい元気もらってますよ~
ヾ(@⌒▽⌒@)ノワーイ!

Junさんのコメントかなり爆笑して毎回読んでますもん!!!
ヽ( ̄ ̄∇ ̄ ̄)ノ ランラン♪

またおもろいコメントよろしくです!!!

PS. き、気づいたらブログランキングいっぱい登録してるし!!!
w(°0°)w オォー w(°0°)w オォー
もちろん全部ぽちっとしましたよ~♪♪♪(V^-°)イエイ!
  1. 2006/05/19(金) 23:57:49 |
  2. URL |
  3. kiki #/cJQ1HH.
  4. [ 編集]

ありがとうございます!
お互い元気になっていきましょ!

ランキング登録・・気付いちゃいましたか・・・。
バカの一つ覚えは怖いですねー。
数打ちゃ当ると思ってるんだから・・・。

そういうもんじゃないことに、登録してから気付いた俺です。

だから今はとりあえず「にほんブログ村」に集中して、他のやつは気付いた人に押してもらおうと・・・・
まあ、そんな こんたんです。
  1. 2006/05/20(土) 09:30:52 |
  2. URL |
  3. Jun@Silver Wings #-
  4. [ 編集]

なつかし

もう、7年まえのブログなんだねえ。残業帰りの駅のホームで、同性同名の人がいるのかなあ、と思って検索したら、ここにヒットしました。
相変わらず、平井ちゃん、いい文を書くねえ。しみじみ、20年ほど前のことを思い出してしまいました。
あの頃、楽しかったなあ。
思い出に浸っていたら、う〜ん、元気が出てきたぞ。
明日も頑張るとするか!
  1. 2013/12/04(水) 22:49:40 |
  2. URL |
  3. 直人 #-
  4. [ 編集]


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